沖縄県知事選挙と福島県知事選挙における、自民党執行部の動きを産経新聞が報じている。

両選挙に対しても慎重に動いている。特に公明党との衝突を出来る限りさけるために、9月の統一地方選挙後まで、自民党本部は仲井真氏を押さないという判断の可能性が報じられている。

沖縄県知事選 情報資料

▼沖縄・福島両知事選 自民党本部と県連、埋まらぬ溝 知事選連敗止まるか?
2014.8.5 00:16 (1/2ページ)

『(前略)

 仲井真氏は4日、公明党の山口那津男代表らと国会内で会談し、来年度予算に向けて沖縄振興予算の確保を求めた。山口氏は「沖縄振興について知事を支える立場で推進してきた」と応じたが、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設問題が争点となる知事選は話題に上らなかった。

 会談後、記者団に「知事選の話が出ると思ったら、全くなかった」と語った仲井真氏。公明党の対応が気がかりなのは間違いない。

 対立候補となる元自民党県連幹事長の翁長雄志(おなが・たけし)那覇市長は、仲井真氏とは異なり普天間飛行場の県内移設に反対の意向を示す。公明党沖縄県本部も名護移設に反発しており、「翁長氏に政策的に近い公明票も流れる」(自民党選対幹部)との見方が強い。

 これに対し、仲井真氏の擁立を決めた自民党県連は会長の西銘恒三郎衆院議員らが4日、党本部を訪れ、河村建夫選対委員長に対し「全面支援をお願いしたい」と求めた。しかし、河村氏は「公明党も含めてしっかりした対応をつくりたい」と述べ、慎重な姿勢をみせた。

 西銘氏は会談後、知事選に関する党本部の最終判断が9月以降になる可能性を記者団に示した。党本部側は、県内で9月7日に行われる名護市議選などの「ミニ統一地方選」に専念したい公明党への配慮のほか、自民系同士の激突を避けたい思いがある。』

  • ポイント:
    8月頭に自民党本部が、仲井真支持を決めるスケジュールが9月頭にずれ込む可能性
  • ポイント:
    公明党・自民党の9月の統一地方選を配慮。


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福島県知事選 情報資料

『 東京電力福島第1原発事故後初となる福島県知事選については、河村氏と菅義偉(すが・よしひで)官房長官が4日、首相官邸で会談した。終了後、河村氏は記者団に「党派を超えて一緒にやる必要があるという思いで、私も菅氏も同じようだった」と発言。同時に「佐藤雄平知事が出るかどうかを見極めないまま自民党本部は動き出すとは言わない」とも語った。

 佐藤氏は3選を目指して立候補するか態度を明らかにしていない。一方で、自民党福島県連会長の岩城光英参院議員は独自候補擁立の考えを示している。

 佐藤氏は平成18年の知事選で民主、社民両党の推薦を受け、自公両党などが擁立した候補を破り初当選。再選した22年の知事選では自公も支援に回った。

 党本部側は、佐藤氏が出馬を決断すれば与野党の「統一候補」として擁立したい意向とみられ、河村氏は独自候補擁立に動く県連側を牽制(けんせい)したとみられる。』

  • ポイント:
    佐藤雄平知事の立候補などを踏まえて自民は動こうとしているとの報道
  • ポイント:
    自民福島県連は、独自候補擁立の考え

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情勢分析メモ

  • 沖縄県知事選情勢。
  • ほとんど、立候補者の名前が揃っているが、自民党本部が仲井真氏の支援の表明を先送りしている。これは、公明党とぶつかり合うのを避けるためだ。
  • 公明とは、地方議員の議席数キープを至上命題にしており、9月の統一地方選に力を注ぐ立場であって、これと9月の統一地方選で衝突するのを避ける必要がある。もし9月の統一地方選で、公明党と自民党が衝突することになれば、9月の統一地方選でも辺野古への基地移設が大きく焦点化することになる。統一地方選で公明党の姿勢が鮮明になりすぎると、11月の沖縄県知事選において自民本部が公明の協力を得るのはよりいっそう困難になる。
  • 福島県知事選情勢。
  • 福島県知事選の動きは見えてこない。裏返せば、動かないという動きが見えている。私に入ってきている情報によれば、ある野党側の執行部も佐藤雄平氏の動気を気にかけている。佐藤雄平氏がどの程度、原発事故対応の姿勢をはっきりさせるかによって、野党側は佐藤雄平氏の支援するかどうかを決める。
  • 福島県民から見れば、金目発言など政権与党への不満は大きくなってきている。今の段階で自民党が失点すれば、その失点が、9月の沖縄県統一地方選挙にすら影響しかねない。
  • 自民党はひたすら失点を減らしながら情勢を見極め、米国との協力を得ながら政権側による経済政策などを進めながら、様子を見ていくしかない。
  • 自民党執行部は、福島県知事選を引き分けで良いと判断しながら、米軍基地問題という最大の課題が掲げられている11月の沖縄県知事選に勝つことを最上位の課題にしている、と捉えて今後の情勢の分析を進める。
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