石破茂氏の「安全保障法制の担当大臣」への去就問題を読売新聞が報じている。安全保障大勢の担当大臣のポストを断れば、自民党幹事長のポストから外すという強いニュアンスが報じられている。

石破茂氏が幹事長から外れることは、選挙戦術に影響する可能性がある。

情報資料

▼「安保相、拒否なら無役」に石破氏側「策略だ」
読売新聞 2014年08月12日 10時10分

『 9月第1週に行われる内閣改造・自民党役員人事では、石破幹事長が安倍首相の意向に沿って安全保障法制の担当相を受けるかどうかが焦点となった。

 首相は、石破氏が安保担当相を固辞した場合、無役にする構えだ。「ポスト安倍」の最有力候補である石破氏が首相と距離を置くような事態になると、安定していた安倍政権の基盤が揺らぐ可能性もある。

 首相は、石破氏が安全保障政策に精通している点を評価している。政府は集団的自衛権行使などの関連法案作りを急いでいるが、秋の臨時国会以降、野党の追及を受けるのは確実だ。防衛相などを歴任した石破氏ならば、国会審議を乗り切ることが可能とみている。

 一方で、首相は石破氏の党運営の手腕には疑問を抱いている。沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題が争点となった1月の同県名護市長選では候補者擁立作業が難航し、出遅れにつながった。11月の沖縄県知事選でも、仲井真弘多(ひろかず)知事への支持を巡って、地元県連との足並みが乱れた

 石破氏の幹事長としての在職期間はまもなく2年。河野洋平氏が党総裁となった1993年以降、幹事長を連続2年以上務めたのは森喜朗、加藤紘一、山崎拓、石原伸晃の4氏しかいない。主要派閥でも「石破氏は交代していい頃だ」との声が出ている。7~8日に行われた、石破氏を支持する議員らの研修会の出席者は30人程度にとどまり、「脅威になる数字ではない」(首相側近)との判断も働いているようだ。

 これに対し、石破氏は周辺に「私以外にも安保担当相の適任者はいる」と語り、安保担当相に消極的だ。幹事長として自由に地方を飛び回りたいというのが本音とみられる。石破氏の側近議員は「入閣したら自由な行動が出来なくなる。安保担当相への起用は、石破氏を封じ込め、来年の総裁選に出馬できなくするための首相の策略だ」と首相への不満をぶちまけている。』

  • ポイント:
    よく読み込むと、推測や曖昧な表現が多いが、重要なのは官邸側にとって有益な報道であり、自民党幹事長石破茂にとって不利益な報道であるということだ。
  • ポイント:
    重要な選挙前に幹事長が変わることは、選挙情勢を大きく変えるファクターとなりうる。
  • ポイント:
    視点1。集団的自衛権の法整備にむけた動きであり、自民党にとって正念場をどう回避するかという視点
  • ポイント:
    視点2。今後安倍支持率が下がっていくことが予想される中で、どのように党内の引き締めを図っていくのかという党内の権力闘争という視点。安倍内閣支持率が下がれば、石破待望論が高まり、内部から安倍政権批判が生まれ、安倍政権維持が難しくなる。それを回避するための動きという視点。
  • ポイント:
    とはいえ、石破茂氏が幹事長を勤め続けることは、9月の沖縄統一地方選挙、10月の福島県知事選挙、11月の沖縄県知事選挙にむけて、重要だ。軽々しく幹事長を変えれば選挙に向かう自民党本部の大勢が不安定になる。デメリットも存在するだろう。
  • ポイント:
    そういう視点で見れば、石破茂氏の去就問題は、野党の選挙にも影響すると言える。野党側から見れば、石破茂氏が幹事長から外れることは、望ましいのではないか。また、石破茂氏が安全保障法制の担当大臣になることは、国会審議を国民に注目させるという意味で望ましいのではないか。
  • ポイント:
    当然、石破茂本人も、この点を考慮に入れているだろう。安全保障法制の担当大臣になることは、国民の批判の矢面に立つことで、それは望ましくないが、実績を積むという意味では火中の栗を拾うという考えもないわけではない。
  • ポイント:
    自民党から見れば、長崎の平和宣言を批判してメディアに報じられた土屋正忠氏のように、なくてもよい失点をできるかぎり避けなければいけないだろう。

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情報分析メモ

石破茂氏が9月頭に幹事長ポストから外れれば、10月福島県知事選挙、11月沖縄県知事選挙への選挙大勢がかわる自民党にとっての不安定要素。

同時にそれは野党にとっても不安定要素となる。

長崎市長の平和宣言を軽々しくブログで批判した土屋正忠氏のような自民党にとっての想定外の失点が今後も続くかもしれない中での石破茂氏の幹事長外しは、自民党にとって、マイナス要因になるのではないか。

新しい幹事長にだれがなるのかによって、逆にプラス要因に働く可能性もある。

幹事長が石破茂氏であることは、11月の沖縄県知事選挙にとって、野党側は戦いやすい要因であるとも言える。そういう視点では新しい幹事長にすげ替えることは、自民党にとって選挙戦術ノ1つだと見ることもできる。

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