ついに、福島県知事選挙が動き出した。
民主との相乗り戦術を大前提とした政治色の薄い独自候補の擁立。独自の世論調査に基づいているだろう。自民県連は、現職の佐藤雄平氏に対する県民の反感をバックに、より政権にとって言うことを聞く首長にすげ替えることを目指す。
この独自候補擁立においては、現職・佐藤雄平氏が立候補するシナリオと立候補しないシナリオの2パターンを検討した結果だと見ておく。

情報資料:八村健プロフィールと今後のスケジュール

▼元日銀福島支店長の鉢村氏擁立=10月の知事選で-自民福島県連
時事通信 2014/08/09-16:38

『 任期満了に伴う福島県知事選(10月26日投開票)で、自民党同県連は9日、役員会を開き、元日銀福島支店長で現神戸支店長の鉢村健氏(55)を擁立する方針を決めた。近く本人に正式に出馬要請した後、党本部にも推薦を求める

 岩城光英同県連会長は、役員会終了後の記者会見で「鉢村さんは福島の復興に非常に強い情熱をお持ちだ」と擁立理由を述べた。鉢村氏は出馬に前向きといい、民主党福島県連など他党との相乗りも視野に入れる
 現職の佐藤雄平氏(66)は3選出馬について態度を明らかにしていない。前回知事選で佐藤氏を支援した自民党県連は、3月に独自候補の擁立を宣言していた。 
 鉢村氏は東京都出身。立教大卒業後、1982年に日本銀行入行。2005年から福島支店長を務めた後、政府に出向し、東日本大震災復興対策本部事務局などで震災復興に携わった。12年から現職』

▼自民県連、鉢村氏の擁立決定
福島民報 2014/08/10 09:09

『鉢村氏の擁立方針は役員11人が全会一致で了承した。』

『杉山幹事長は「鉢村氏は政党色がまったくなく、政治活動を一切していない」と述べ、党本部が求める他党との相乗りを模索する上で適した人材であると説明した。鉢村氏は政府に出向し民主党政権時の内閣官房審議官、自民党政権に移った後の復興庁政策参与統括官付審議官を務めた。』

『 鉢村氏は東京都出身。立教大経済学部卒。昭和57年、日本銀行に入行し、福島支店に勤務。平成17年3月から20年4月まで福島支店長。本店国際局参事役・ベトナム中央銀行上級顧問、内閣官房審議官(復興担当)などを歴任し、24年10月から日銀神戸支店長を務めている。』

『 県連は今後、総務会などで擁立方針を諮り、お盆明けにも機関決定する。その後、党本部に推薦を申請する。』

▼再生の針路:’14知事選 自民県連、鉢村氏擁立方針決める 他党の相乗りは不透明 /福島 - 毎日新聞

『鉢村氏は2005〜08年の日銀福島支店長で、震災後は政府に出向し、内閣官房審議官などの立場で復興に携わった。岩城会長は選定の理由について「福島の復興に非常に強い情熱をお持ちだ」と述べた。』

▼福島知事選に日銀神戸支店長を擁立へ 自民県連
日本経済新聞 2014/8/9 19:48

『 現職の佐藤雄平知事は現時点で、知事選への出馬を表明していない。民主県連は佐藤知事が出馬すれば支援する方針だが、連合福島など地元の民主系組織の中にも鉢村氏を推す声がある。』

  • ポイント:
    自民県連が、独自候補を擁立を全会一致で決定
  • ポイント:
    鉢村健氏は、政党色がなく他党とのあいのりに適した人材
  • ポイント:
    今後のスケジュールは、お盆明けにも県連が期間決定し、その後、党本部に推薦を申請
  • ポイント:
    「復興」というキーワードを全面に掲げている。2012年衆院選と同じ。
  • ポイント:
    民主県連は佐藤知事が出馬なら支援する方針だが、連合福島など鉢村氏を押す声があると報道。
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情勢分析:民主はあいのりの誘い水にどうする 佐藤雄平の立候補は?

  • ついに、福島県知事選挙が動き出した。
  • キーワードは「あいのり」と「復興」。
  • 民主との相乗り戦術を大前提とした政治色の薄い独自候補の擁立。独自の世論調査に基づいているだろう。自民県連は、現職の佐藤雄平氏に対する県民の反感をバックに、より政権にとって言うことを聞く首長にすげ替えることを目指す。
  • この独自候補擁立においては、現職・佐藤雄平氏が立候補するシナリオと立候補しないシナリオの2パターンを検討した結果だと見ておく。
  • 政治色の薄い候補へのあいのりは、「金目」発言の自民党の失点を無効化する戦術だ。もし、あいのりにならなければ、自民党の政党色が強く出る結果になる可能性がある。これを民主県連はどう判断するのか。
  • 民主県連と連合福島の足並みが揃っていない。(連合内に鉢村しをおす声があるとの報道)
  • 現職の佐藤雄平氏が3期目を目指す場合、どの程度、自民以外の野党連合が佐藤氏を押せるのかが問われる。自公VS野党連合という図式を作り出せるかどうか。
  • ここまで、民主はもとより、共産党も独自候補擁立の動きを見せていない。共産党が慎重であるということに個人的に注目している。
  • お盆明けまでにどの程度細かな動きが出てくるのか、情報を精査していく。
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